ちょっと前にも書きましたが、検索ワード「舞鶴縞」でヒットするケースが極端に多いようです。

ここひと月程度で120件近くありました。

よく本などに掲載されるとこういったことがありますが、
そんな話は聞いていないので・・・。

よっぽどいい木が展示会などで出ていたのか・・・???
何か情報をお持ちの方がいましたら教えてください。

さて、そんな訳で検索から訪問された方で当方とはなじみのない方のために書いておきます。

当ブログを以前から見てくれている方にはおさらいになりますが・・・。

さて、それでは下の写真をご覧ください。

1枚目!

P4220001

2枚目。

P4220002

これ実は両方とも種は同じものから生まれた兄弟木です。

種は「舞鶴と縞木との交配種F2」です。

1枚目はなんとなく判ります、成長すれば本ちゃんの舞鶴のようになりそうです。

問題は2枚目です。

容姿が何かの豆葉に似ていませんか?

そう、玉金剛です。

以前、出版された「富貴蘭辞典」には舞鶴についてこんな風に書かれていました。

舞鶴の自家受粉の実生が成功した話は無く、
玉金剛の実生の中から葉の詰まった舞鶴型のものを選別し
より高く売るための詭弁であった。

なるほど、上の写真のケースとは全く逆ですが、
逆があるならそういうことも・・・。

ただ、それ以降は関西方面でセルフが成功したという話も風の便りで聞きました。

当園だけの話で言うと・・・

セルフは10年近く試しても出来ませんでした。

最後は諦めて縞木との交配F1だけを残して本ちゃんは売ってしまいました。

その時のF1種木が親木になって生まれてきたのが当園の「舞鶴交配の縞」です。

このブログで何回も書いていますが、
たとえセルフで容姿が似ていても厳密には「実生品は似て非なるもの」です。
洋ランの世界などではそのあたりが厳しく管理されているようですが、
東洋ランの世界は甘いです。

ですから、舞鶴の縞(実生品)を購入して、作り込んだら玉金剛の縞になってしまった。
という事もありうるという事です。

そのあたりは目を肥やして最初から「より舞鶴に似た形の苗を選ぶ」必要がでてくると思います。

当園では販売するときには必ず「縞木との交配種」であることを説明して販売しています。

ただ、それが一度品物として流れ始めると純粋な舞鶴の縞ということで売られていたりします。

当園で仕入れた方にはちゃんと「縞木との交配種であること」を説明して販売してほしいのですが、
なかなかそこまでは統制はできませんので難しい部分であります。

実生である以上、変化していくことも多くありますから、
そのあたりの事情も十分考慮して楽しまれることをお勧めします。