当園では斑縞交配の豆葉の縞が多くあります。

皆さんが想像するよりもずっと多くの品種で実験交配をしてきました。

何回か書いてきましたが、そのほとんどは失敗に終わります。

それでも斑縞の長葉が出れば作り込んできました。

例えば、富嶽と紅孔雀の交配では、富嶽に戻ってしまう個体が山のように生まれ出ます。

長葉でも縞があればすべて作り込んできました。

3~4年でかなりの大きさになるので、そこからまとめて出荷という手段になります。

斑縞は見た目がきれいですから、それにいい香りの花でも付いていたら、
富貴蘭の趣味家でなくとも手が出ます。(安ければですが・・・。)

一時はそんな木がとてつもない量で存在しました。

なんせ毎年毎年どかどか出るわけですから、
あっと言う間に作場は満杯状態です。

恐らく何千単位で作ったと思います。

とにかく数を見てきました。

そんな中で斑縞~覆輪へ移行していく木を何本も見かけました。

大量にある富嶽を1本1本丁寧に観察して作る訳ではないので、
どのように変化してそうなったのかは?でした。

出荷を前に植え替えようかと持ち出すと、覆輪になっている・・・
そんな感じです。

相当に低い確率ではあるものの、確実にそういった変化が見られる。
これは自分なりに確信を持っています。

そういったことから、斑縞の豆葉から覆輪へ移行する個体が
必ずや出てくるという自信があります。

最近では「豆葉の斑縞は飽きたよ」などと言われてしまうのですが、
今でもせっせと種を撒いているような訳です。

とはいえ、ほとんどが販売してしまうので、
はたして本当に存在しうるのかどうかが?です。

なんとなくいい雰囲気の木は毎年のように出てきます。
覚王山なんかはいい感じの木が多くありました。
今頃どんなんなってるかな~といつも考えています。

もし皆さんの御棚で面白い変化が見られるようなら、
教えていただければ幸いです。

そんなこんなで、長々と書きましたが・・・

今日は面白そうな2本をご紹介させていただきます。

1本目は「覚王山」です。

こんなん作れるかいというような派手柄でしたが、
子に面白い柄が出てきました。

PB130010

PB130011

親の派手さはすごいもんです・・・。

柄は片側だけですが、覚王山にしては面白い紺縞になっています。

まあ覆輪というわけでは無いと思います。

もう1本は今年のボトル出しで、一番気にして「玉金剛の縞」です。

PB130016

こういう柄を見るとぞくぞくしてきます。

PB130017

ただ残念ながら次の葉で少しばかり寄ってきちゃっています。

いちおうサイトUP品ですが、お値段やや高めに設定させていただきます。

自分でも経過を観察してみたい欲が少しばかり出てきました。

以上の2点、通販サイトへは明日以降の掲載になると思います。

よろしくお願いいたします。