芳香風蘭無限彩Ⅲ

実生・富貴蘭の専門園 「駿河待庵」 のブログです。 

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実生

いや~この夏の暑さは流石に堪えました・・・。

温室なんかには入る気がせずに、夕方さっと水やりするだけで、
苗の確認すら怠っていました・・・。

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↑ ↑ ↑ こういった春出し直後の苗(派手派手)が全滅するかと思いましたが、
案外、実生苗は全て無事でした。

先日来園された方も「実生苗は大丈夫だったが、既存の名品がやられた」
などと仰っておりました。

ただ、ひとつ種の熟成に問題がありました。

通常の日程で種まきを始めたところ、
種を開くと中身がスカスカな状態のものが多くありました。

途中で中止して、1月先延ばししてみましたが、
それでもイマイチ種はできていませんで、
1000本近く種まきしましたが、
おそらく半分もプロトコーム化しないんじゃないかと思います。

来年も苗が極端に少ないので、これでは再来年も見込めずで、
2年連続の不作は痛いですね~。

さて、朝晩すっかり寒くなってきまして、
通販も準備していましたが、種まきが遅れたことで、
今頃のスタートになってしまいました。

上の写真(派手柄)は「無双丸の縞」ですがUPします。
この酷暑を乗り切れば、むしろ冬の方が安心なくらいです。

PA190005

ほか「無双丸」には織姫交配の白縞があります。
これは貴重品です!

なぜなら、斑縞は100本作れば1,2本の縞が採れるんです。
白縞は1000本作って1本採れるかどうかです。
確かこのときのプロトコームは「万」という数を拾いました。

私も様々な白縞品種を豆葉を交配しましたが、
一番確率の良かったのが「織姫」でした。
なので10年ほど前から「白縞狙い」は織姫だけとしています。

あとは・・・

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奄美系の豆葉縞。

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同じ交配の黄虎。

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天玉宝交配の虎+縞。

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紅無双の縞

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大無双の虎

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天玉宝の虎

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源氏蛍の交配種

などなど・・・

少しずつですがUPしていきますので、
よろしくお願いいたします。



明日から雨のようなので、急いで写真だけ撮りました。

ブログへは掲載しますが、通販へのUPは明日以降になると思います。

「淀の松・交配種」

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前の記事で掲載した「大江丸*大和錦」を使ったF1です。
何回も書いていますが、通常は一代交配では「長葉の青」しかできません。

たま~に「豆葉」や「縞木」が出ますが、
(交配親と同じものができるということです。)

両方の親が組み合わさった「豆葉の縞」になることは、
普通はありません。

今回面白いことに偶然できました。

恐らく確率的には豆葉(青)のセルフ実生から突発的に縞ができる確率、
10万分の一程度と言われますが?
それに近いものだと思います。

ただ、できたモノは縞が「一筋、二筋」と寂しいかぎりですが・・・

今後、どう変化していくのか見てみたい気もしますが、
どなたか興味がありましたら、作ってみていただけませんか?

これ種木にしてセルフ実生したら高い確率で「豆葉の縞」になるはずです。

「金牡丹白縞*青海」

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珍しく「青軸」になっています。
多分「青根」だろうと思いますが、確認は取れていません。

「泥軸」*「泥軸」で「青軸」になるのが面白いですよね。

昔、数学で「マイナス×マイナス」がプラスになるという理屈が納得できずに
先生に食い下がったことがありますが、なんとなくそのことを思いだしました。

「大聖海*玉童」

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黄虎から親子共に縞が出かかっている木があったので、
チョイスしてみました。

もうちょっと「プリプリ」してくると可愛いのですが・・・。

「玉金剛(富嶽交配)」

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少し前の記事で「織姫柄」が覆輪になるのを・・・ということを書きましたが、

私が見てきた印象では、確率的に富嶽のほうが断然高いと思います。

ただ、これは長葉のお話!

豆葉形状で覆輪に移行した木は実際見ていません。

もしかしたら嫁に出した木から出ているかもしれませんが、
そこまでは掴みようがありませんので。

富嶽柄からだと上の写真のような柄が変化しやすい柄じゃないかと思っています。
実生で作った長葉を何本も見てきた経験からです。

確率的には?と聞かれると答えにくいですが、
とても低い確率ではあると思います。

「建国殿」

久しぶりに「建国殿」のセルフです。
親はルビー根の縞でした。

これはF2です。

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何故でしょう?
虎斑になってしまっています。
写真じゃ分かり難いですが、案外綺麗です。

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こちらは上の木と兄弟ですが、中透けの木ですね。
もうちょっと紺性が良ければ、コントラスト効いて柄が冴えるんですが、
な~んか、緑素が薄い木です。
施肥多くして作りこんだら変わるかな?
興味のある方は試してみてください。

以上、7点ほどの追加になります。
どうぞよろしくお願いします。






なかなかテンポよくUPできずで、申し訳ありません。

やっとこの秋2回目のUPができそうです。

「天の川*鶺鴒」

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正直もうちょっと豆葉っぽくならんかな~
と言いたいところですが、まあ徐々に巾も出て豆葉っぽくなると思います。
春先は天の川芸も抜群に綺麗だったのですが、ここにきて少し暗んでいます。

「大聖海*瀬戸の剣」

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この交配は「轡」との交配と区別がつかない個体があります。
この苗は瀬戸らしい容姿でいい雰囲気出てます。
まだ黄虎は序の口、当然作りこめば縞も期待できます。

「大紅海*源氏蛍」

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「源氏蛍」の【蛍】は、どうやら交配で消えちゃったようです 
親と子に摺り斑のように縞がありますが、今後に期待したい1本です。

「織姫*覚王山」

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この春初めて出した交配ですが、反対(覚王山*織姫)も作りました。

縞が出たのは両交配含めて2本だけでした。

その2本は店頭で売れてしまいましたが、
青を寄せ植えしていた中にこの1本が・・・

春先植えた時点で何故に気が付かなかったのか?
ひと夏越えて、ふと見たら「おもろい縞でとるやんけ~」と驚きました。

ただ、ハッキリ書いておきます。

「覆輪になるわけでは無いと思います!」

偶然縞が両脇に出てきただけで、次の葉の柄はどちらかに寄ってくると思います。

生き物ですから、万が一・・・ということもあるやもしれませんが、
私の経験からは「ありません」!!!

ただ、縞が織姫由来のものであって欲しいとは考えています。

覚王山譲りの羅紗は殆ど消えているようです。

巾もなく、ちょっと木自体はひょろっとしたおとなしい木です。

興味がある方は作ってみてください。

以上、別記事の「大聖海*轡虫」の2本と合わせて6本ほどをUPしておきます。

よろしくお願いいたします。


それ程暑くはないのですが、湿気で体調崩しそうな日々です。

真夏前にも熱中症が多く出るらしいので、皆さんもお気を付けください。

富貴蘭の愛好家はこの時期、花落としに忙しいでしょうが、
実生屋は花粉付けに大忙しであります。

例年ここ1週間くらいがピークとなります。

ここ数日、何件か同じご質問をいただきましたので、載せておきます。

ここ数年「玉聖」と紅花の交配で濃い花が出ていましたが、今年は?とのことですが、

今のところいい花は咲いていません。

去年あたりに花待ちの苗が多く出てしまったので、花が咲く木自体が少なくなっています。

また次に出るのは少し先になると思います。

話のついでに新しい花が咲いたので掲載しておきます。

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「京美人」の交配種です。

「京美人」と比べると微妙な違いがあります。

比較に写真を思いましたが、棚の京美人が終わってしまったので、残念・・・。

「京美人」は好きなのですが、実生しても黄花になることが多いのです。

10年近く前に「それなら黄花と交配したらどうだろう???」と変なことを思いついて交配しました。

出来たのは全て「白花」でしたので、それを更にセルフしたのが ↑ の花です。

今年初めて1株だけ花が咲きました。

これをもとに何をするかが楽しみなところです。 



今年も花の季節がやってきました。

ちょっと例年とは花芽の上がり順位に違いが出ているようです。

真っ先に開花したのは「織姫」でした。

豆葉の白縞作りには欠かせない既存の白縞品種ですが、

豆葉の花芽がさっぱりですので、今年は「織姫由来」のF1作りは空振りかな???

さて、追加で通販の準備をしました。

今回は「奄美の豆葉*銀牡丹」「夕月*青海」「大聖海*瀬戸の剣」「大聖海*玉童」
「月澹」「覚王山の割子・青」などです。

「奄美の豆葉*銀牡丹」は前回UPした木とは、交配が逆になるパターンです。

大無双交配でも書きましたが、縞が出にくい交配の組み合わせですね。

99%ほどが青でしたが、2作した木に縞がチラホラ出ていました。


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同じ品種同士でも交配が逆になると「こうも違うか」という面白い例です。

縞も徐々にいい柄に出てくれたら、「奄美系」の迫力ある木になると思います。

「夕月*青海」は綺麗に晴ぜています。

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もうちょっと容がきまって欲しいところですが、

上の方から首を垂れるようになってきたので、3~4年も作れば青海型におさまるかな?

「黄玉聖」のように縞は期待できませんが、黄虎だけなら、こちらの方が綺麗に出ると思います。

下の木は「大聖海*瀬戸の剣」です。

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ちょっと「轡虫」系の交配と区別がつきにくくなっています。

まだ1作ですが、柄が浮いてきました。

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こういった早熟な木は、いい柄になりますが、「陽を強く」というのが絶対条件です。

次は似たような木ですが「大聖海*玉童」の交配種です。

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これも小さな苗ですが、柄が出てきました。

個人的にはもうちょっと「コロコロ」した姿が好ましいと思うのですが、

まだ作が浅いので、先行けば愛嬌ある姿になってくれるのかもしれません。

お次は珍しく「覚王山の青」を2点ほど。

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最上柄の親木から出た子です。
(青で出る方が珍しい・・・)

かなり高い確率で柄が出てくると思います。

親に出るか子に出るか?期待は持ってくれていいと思います。

最後は「牡丹錦と金牡丹白縞」の交配種。

以前に「月澹」(げったん)と仮名しましたが、「読めない」と不評なので、
変えようかどうしようかと・・・。

熟語としては「澹月」=「淡月」、名の通り「薄く霞んだ月(おぼろ月)のことです。

それをひっくり返したのは、若いころに「三島由紀夫」の小説が好きだったからです。

つい最近もドキュメンタリー映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」を観ました。

貴重なフィルムですね~若い方にはぜひ見て欲しいと思います。

あれを見ると私たちの世代(私は60年代生まれです)

などは、なんともはや「すっかり飼いならされてきてしまった」感がもやもやと沸いてきます。

なはしが逸れましたが、三島由紀夫には珍しい怪談話の短編に「月澹荘奇談」というのがあります。

そこから来ていますが、そのあたりの詳しい話は、また暇な時に書いてみます。

さて、本題へ・・・

この木枯らした方がいるようですが、今回の木は丹念に2作したので、十分だと思います。

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根はシッカリとルビーで出ます。

柄の変化が面白い木で、私も未だ観察中でありますが・・・

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上の写真、手前の子のように縞柄で出たと思うと・・・

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覆輪を形成してきたりします。

それが下へきてまたぞろ変化してくるようで、見ていて飽きない芸です。

多少明るめに作らないと、柄は暗むと思います。

以上、簡単ですが通販品の補足説明としてUPしておきます。

品物のUPは明日23日(水)以降になると思います。

また、よろしくお願いいたします。




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