実生フウランの栽培にとって「水やり」ほど大切な管理はありません。
これですべての良し悪しが決まります。

一番よろしくないのが、他の人が「週に何回だからわたしも・・・」というパターンです。

それぞれ作場の環境は全く違いますから、どんなに巧みな方がそう言われても、
あなたの棚にそれが当てはまるとは限りません。

基本は乾いたらやる・・・ということでいいと思います。

真夏と真冬は少なめに。
成長期にはたっぷりと・・・!!!
水圧を下げてじっくり苔を濡らしてください。

実生のフウランは種まきから鉢上げされるまでの間(通常約1年半)ずっと寒天培地に根を沈めています。

つまり水が切れるということを経験していないわけです。

風蘭栽培に置いては「水を切る」ことを声高に言われる方も少なくないですが、
実生フウランの場合は完全に水を切ると具合が悪い場合が出てきます。

特に冬場の管理で迷いが出る方が多いようです。

当園では比較的温暖な土地(静岡県中部)に棚を構えていますので、作りやすい環境ではあります。

冬場の最低気温は低くても-4度程度です。
まあ十分の凍りつく気温ではあります。

それでも乾いたら普通に水やりします。

当園はアルミ温室1棟、ビニール温室1棟での管理ですが、最近は油代もばかにならないので作場は無加温です。

水やりした翌日に氷点下という日も何度もありますが、それでどうこうなるということはありません。

むしろカラカラになるまで乾燥させてしまう事の方がリスクが高くなります。

私がお客様にお勧めしているのが「霧吹き」です。

例えばコレ ↓ ↓ ↓

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昨年の春出しの苗ですが、冬に至るまでに葉が開きませんでした。
何かしら機嫌を損ねたと思われますが、こういった苗は冬どう管理するのかという不安が出ます。

こういった苗は水を切ったら春を待てません。
ようやくポカポカしてきた頃に気が付くと葉がポロポロ・・・

そうならないためには霧吹きが最適です。

毎朝、そこそこの量で構わないのでせっせと霧吹きを行います。

それさえあれば水やりは無くてもOKです。

成長期には水やり+霧吹きしてあげると木は最高に喜びます。

やられたことが無い方は是非とも試しにやってみてください。

お勤めのある方は毎日というのが大変かもしれませんが、やるだけの価値はあります。

さて、そうこう手を掛けてあげてるうちに最初不安定な実生苗も鉢に馴染んできます。

鉢作りに馴染んだら水やり後に一旦は乾かしてあげます。

蘭の類は全てそうでしょうが、一旦乾くという過程が案外重要になってきます。

乾いて水やり乾いて水やり・・・という事です。

このサイクルが短ければ風蘭はよく育ちます。

恐らく風が良く通る棚では成長期にたっぷり水やりしても翌日にはすっかり乾いていると思います。
そういった棚では毎日水やりもできますし、最短のサイクルになります。

つまるところ風蘭の名の通り「風通り」が良い場所が適しているということですね