芳香風蘭無限彩Ⅲ

実生・富貴蘭の専門園 「駿河待庵」 のブログです。 

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お客様からの声!

久しぶりにお客様から「縞出た!」のお便りが来ました!!!

品種は「玉聖」です。

ふうらん 003

子に源平気味ですが鮮やかな黄縞かな?が出てきています。

2年ほど前に春出しの青苗を購入していただいたようです。

ふうらん 001

2作ほどして縞が出てこないと徐々に諦めムードの方が強くなるのですが、
辛抱していれば出てくるという良い例です。

同時に「覚王山」の写真もいただきました。

ふうらん 010

ふうらん 006

子吹きが悪いと評判ですが・・・

活力剤の効果でぐぐっと2本も出てきてくれたようです。

葉の詰まったいい形の覚王山でこの先が楽しめそうですね。

お写真どうもありがとうございました。

恐らく青の玉聖をせっせと作っている方の励みになると思います。

ついでに、昨年の新作「金牡丹と青海」交配の苗がありましたが、
こちらも白縞が出たとの情報をいただきました。

写真が無くて済みませんが、縞交配のF2は何を選んでも(青でも)侮れません。

「玉聖」などは青苗の在庫はありますので、ご希望あればお申し付けください。

5本~10本程度を作り込んでみたら面白いと思います。
こういったものは数打ちゃ当たるものですから・・・。

先日、ブログをご覧いただいた方から「プロトコームとは何ですか?」とのご質問をいただきました。

判りやすいように写真つきで書いてみます。

風蘭の実生の場合、秋口に種を撒いてちょうど今頃にプロトコームという緑の塊ができてきます。
ひとつの成長点に緑素が出て来たところです。

PB280008

↑ これを「プロトコーム」といいます。

これが更に成長すると ↓

PB280006

(ピンボケですみませんが・・・。)

徐々に葉を形成していきます。
培地の下では根も伸びつつあると思います。


最初の写真で緑色の個体と白っぽい個体があると思いますが、
通常は緑色です。それが正常な状態。

白っぽいのは殆ど幽霊に終わる個体です。
緑素が無いのです。

たまに最初だけすっごく派手な苗で徐々に上柄の縞になっていくこともありますがごくわずかです。

当園では年明け後にこのプロトコームの状態のモノを1個づつピンセットで拾って新しい培地へと移植していきます。

老眼にはとても辛い作業です。

1時間も続けると「どぅわ~」と叫びたくなってきますが、お仕事ですので我慢して2時間くらいは頑張ります。

連続して作業するのはその程度が限界です。

でもここでどれだけ数を拾えるかが勝負になります。

つまり数打ちゃ当たるという事です。

毎年「コレ」と決めた品種は懸命に数を拾います。

空振りに終わることの方が多いのですが、当たりが出ると嬉しいものです。

実生について基本的なご質問も大歓迎です。

いつでも遠慮なくご一報くださいね!

吟風卑弥呼2

上の写真は「吟風*卑弥呼」のF2苗です。
以前にもUPしましたが甲竜芸の出ている個体です。

これをご覧になったお客様からご質問をいただきました。

質問・・・芽数の多いのは軸がつながっているのか?

これ実は案外いただく質問なのですが、私友は慣れっこになってしまって不思議には思わなくなってしまっていますので、その点はユーザー目線にならないといけないわけですが・・・。

上のご質問に対しての回答が ↓

なんでこんなにゴチャゴチャしているのか?と・・・。
 
風蘭は種をまくと、一番最初にプロトコームと言って根も葉もない緑素の小さな塊が出来てきます。
 
その次に徐々に葉と根を形成していくのですが、
 
その過程で1~2本しか芽が増えない個体と、
やたら、もじゃもじゃと芽数が増える個体とに別れます。
これはどちらも1株でたった一つの生長点から形成された1個体です。
 
今回の木は後者です。
 
当然ながら芽数が多い方が成長は遅くなりますので、
卑弥呼のような容姿になるにはそれなりに時間が必要です。
気長にじっくり作り込んでみてください。
成長期にはシッカリ施肥してあげた方が成長が早くなります。

そーしましたらもう一度ご質問が・・・

同じプロトコームという塊から出来た多数の芽は、すべて同じ芸をするのですか。
それとも芽によって、芸が変わりますか。

これに対しては ↓

これは芽によって変化します。
 
全て同じなら今回の苗もすべての芽に甲竜が出ると思います。
でも実際は一部に出ているだけです。
 
甲竜は偶然、突然変異の産物です。
 
よい例がメリクロンです。
 
フウランの生長点を摘出してメリクロン培養しますと、
 
理論的にはクローンですので全く同じ個体が何本もできるはずですが、
実際にはそうはなりません。
 
生長点が増殖をしていく過程で少し変化が生まれます。
 
青のはずが縞が出たり、花に変化が出たりと様々です。
 
ですので、今回の苗も最初は1個のプロトコームの中に1個の生長点があるだけです。
 
それが成長するにしたがって細胞分裂して芽が増えていきます。
 
そこで何らかの事象が起きて変異するわけです。
 
その事象が何なのか判れば他にないような変異個体を作れるわけですが、
それを解明するには人の一生は短かすぎます。

以上がご質問に対する私の回答でした。

同じように 感じている方がいるかもしれないと思いまして、載せさせていただきました。

このように素朴な疑問をお持ちの方は、遠慮なくお問い合わせしてください。
それよって実生苗の作りにもなにかのヒントになるかもしれません。

前回に引き続き、お客様からの嬉しいお便りです!

覚王山


「覚王山」です。

覚王山 上より

葉巾は13ミリくらいはあるようです。

ここまで3~4作程度とのこと、やはり子吹きは悪いのか?

恐らく・・・5年辛抱すると子が出てくるようになると思います。

実生屋の勘ですが・・・。

以前にも書きましたが、実生苗は急に成長が早くなるボーダーラインがあります。
早やければ3年、遅ければ5~6年ですか・・・。

実生品をある程度「稼ぎ」にしたいのであれば、それまで辛抱することがコツです。

(実生苗を転売して小ビジネスにする方法は機会があったら記事にします。)

一度成長速度がUPするとグングン大きくなります。
購入した時点とは全く別物になりますので、面白くてたまらなくなってきます。

この記事を書く前に気が付きましたが・・・

今日終了のヤフオクで凄い「覚王山」が出ていました。

多分、私が販売した木だと思うのですが、過去の資料を見ても探し出せませんでした。
あんな株立あったんですね~。
すっかり記憶から抜け落ちています。

これは大事に作り込んで欲しいです。
皆さん子割して転売してしまっているので、こんなん持っている方はいないと思います。
あと、3,4年したらすんごい木になっているはずです。

あのまま実生を継続していれば年に1~2本は株立の苗も採れたかもしれませんが・・・。

それでは、明日から数日出張で出かけますので、次回商品UPは来週になります。

ごひいきいただいています愛知県のお客様から写真が届きました!

黄孔雀×青海4

↑ コレは「黄孔雀*青海」のF2です。

既に「青海」の黄虎としても十分通用しそうな木になっています。

「黄孔雀」とは・・・「孔雀丸」のセルフから偶然生まれ出た黄虎の長葉風蘭です。
まあ見かけは金幽晃や黄金錦みたいな木です。

恐らくこれをセルフすれば黄虎の孔雀丸ができるだろうと踏んでいたのですが、
いくら実生しても豆葉形状にはなりませんでした。

仕方がないのでお遊びで青海と交配させてF2まで持ってきたのが、写真の木です。

実際にお買い上げいただいたのが2011年5月とのこと。

早速、販売資料を探してみたら当時の写真も残っていました。

それがコレ ↓ ↓ ↓

黄孔雀青海

随分と未熟な苗ですね~。

ちと弱いそうだな・・・と感じていましたが、ここまで上手に作り上げていただいて、
私も嬉しく思います。

この手の黄虎青海型の木で残してあるものが無いので、
花がどう咲くのか考えていました。

今回の木も4年経過して未だ花は来ていないとのことでした。

こういったタイプの極小実生苗は5年辛抱すると、その後一気に成長します。
恐らくあと少しで花も咲くと思いますので、またお知らせいただければ幸いです。

ちなみに一緒に写っている細長いひも状の物体は・・・エアープランツだそうです。

水苔の余分な水分を吸収してくれるとのことでした。
これがいっぱいになっている鉢は成長が良さそうな気がするとのこと・・・。

個人的には全く知らない植物なので、違った角度から勉強になります。

面白そうです・・・。

今回の投稿どうもありがとうございました!!!

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