まずは下をご覧ください。

1回目培地 900CC当たり0.9グラム

2回目培地 1000CC当たり1.5グラム

3回目培地 1100CC当たり2.25グラム

4回目培地 1100CC当たり3.5グラム

これなんだと思いますか?

無菌培養に使用する寒天培地を作るときの肥料レシピです。

鉢作りの際に通常施肥する肥料の希釈はだいたい1000倍です。

富貴蘭の栽培にはもっと薄めて使う方も多いと思います。

ですからそういった方がこの量を見たら驚くと思います。

ちなみにグラム表示の肥料はハイポネクスの粉末肥料です。

実生の場合、種の播種から移植培養の間、これだけの高濃度の肥料によって苗は作られます。
(もちろんこれは当園の例ですので、すべての実生がそうだというわけではありません。)

ですから実生苗を作る場合、鉢上げしたとたんに養分が与えられないとなると具合が悪いわけです。

丈夫な苗ならそれでも持ちますが、なかなか成長は遅くなるようです。

ですから、木に最初の花が着くころまではある程度の施肥が必要になります。

P5140006

上の木は派手柄の「覚王山」です。

こういった木は一般的には「作れない・・・」という事で嫌われてしまいます。

こういう派手な木を見事に作り上げる方は施肥を欠かさないというポイントがあります。

当園でお勧めしているのが、成長期に1週間に1回の施肥です。

ハイポの液肥でもなんでも構いません。
施肥の際は1000倍希釈で結構です。
500倍程度でも全然かまいません。

もちろん夏場と冬場は控えます。

毎週せっせと施肥した肥料分は苔の中に蓄積されています。
この状態が無菌培養時、根が高濃度の培地に浸っている環境と似てきます。

言うのは簡単ですが週1というのは案外大変です。
でもこれが出来ると派手柄の実生苗は全く怖くなくなります。

後は水やりの記事にも書きましたが「霧吹き」ができればベストです。

この記事をご覧になって「派手柄挑戦してみたい!!!」とお考えであれば、
いつでもご一報ください。

挑戦し甲斐のある派手柄(笑)を選別して安価でご提供させていただきます。

それでは、今日のアドバイスは以上です。